
やんばるの海人と行く、“ホンモノ”の漁師体験!
漁師さんが魚を獲る方法のひとつに「定置網漁」があるのをご存知ですか?
定置網漁とは、一定の場所に網を設置して、回遊する魚を誘導して捕獲する漁業のこと。
今回のアクティビティは、毎日やんばるの海で漁をする国頭漁業協同組合とコラボした、”ホンモノ”の定置網漁体験が楽しめます。
というわけで大人のお仕事体験へ、いざ出発!!

集合したのは安田(あだ)漁港。時刻は7時45分。
(朝は早めなので、前日の飲み過ぎには気をつけましょう!)
OCSスタッフと、毎日漁に出ている漁師さん&船に迎えられ、8時になると出港です。

定置網スポットまでは約20分。
到着までの間は、やんばるの海や遠くに見える山々、そしてOSCスタッフによる定置網の解説を楽しみましょう。

海を知り尽くしたスタッフが、図を見せながら分かりやすく解説してくれました。
定置網漁は、ただ網を置いて回遊魚が入ってくるのを待っているわけではなく、魚の習性に合わせて張り巡らされているそう。その奥深い構造に、一同興味津々!

どんな魚が獲れるんですか?との質問には、冬はマグロ、夏はシイラやグルクマなど様々な魚が獲れるのだと教えてくれました。なんとサメが獲れることもあるとか!
シーズンによって漁をする場所が変わるらしく、今回は安田(あだ)漁港でしたが、辺士名(へんとな)漁港だと体験後にセリを見ることもできるとか。4月中旬~11月頃は辺土名で開催するため、セリが見たい方は時期を狙っていくのがおすすめです。
と、会話を楽しんでいると、あっという間に定置網スポットに到着!

さっそく漁師さんが船の場所を確保し、少しずつ魚たちがかかっているであろう位置へ船を寄せていきます。

しばらくは、船の2階から漁師さんの仕事や海の様子を眺めます。潮風を浴びながら今か今かと定置網の接近を待ちわびる時間は、なんとも言えないわくわく感と穏やかさに満ちたひと時。
漁師さんからOKの合図が出たら、スタッフさんが貸してくれる専用の手袋をはめて、いざ1階へ!

下に降りると、すでに船はかなり魚たちに接近しており、あとは網を引き上げるだけの状態!のぞき込んでみると、うっすらと魚たちの姿が確認できました。

さあここからがこのツアーの醍醐味!今から網を漁師さんに絞ってもらい、ある程度のところまできたら網を一緒に絞らせてもらえるとのこと!
漁師さんが網を絞っていくと、うっすらとしか見えなかったお魚の姿が徐々にはっきりと見えてきました...!


目に留まったのは、黄色い背びれが特徴的なお魚。どうやらマグロだそうで、種類を尋ねると「キハダ」とのこと。「回転寿司で最近食べたやつだ...!」聞き覚えのある名前に一同テンションUP!
そしてある程度網が絞れたら、一気に全員で絞ります!

(思ってたよりも力仕事!!!!)

一生懸命網を引っ張っていたら、気づけば汗だくに!
気分はすっかり漁師さん!無我夢中で網を引っ張りました。

(お魚急接近!!!)
網が上がってきたら、まずは漁師さんが難しい魚を捕獲します。

獲った魚は素早く活〆(獲ってすぐに締めて血抜きすること)!活〆は鮮度を保つための処理なのだそうで、獲ってからの手際のよさに、見ている私たちはただただ圧倒されるばかり。

日々生きものを相手に仕事をしていること、そして私たちがいただいているのは命だということを実感できる瞬間でした。
漁師さんのお仕事に感動し、一息ついたところで私たちもお魚をすくい上げることに!
すくい網をしっかりと持ち、海に入れ、目当ての魚をすくいます。

「大人数で体験しても、全員がすくえますか?」と聞くと、「その時の収獲量によりますが、全員すくえることが多いです」とのこと。収獲量は日によってまったく違うようで、1000匹くらい獲れて船が魚でいっぱいになる日もあれば、1匹2匹のときもあるとか。その落差が妙にリアルで、自然を相手にする仕事の難しさを感じました。
この日は無事、全員魚をすくうことができましたよ!



ひとり3匹ずつすくうことができ、大満足!すべての魚をすくい終わった後は、達成感でいっぱいです。
こ~んな小さい魚も獲れましたよ♩

最後はマグロと記念撮影!

(獲ったど~~~!)
前半のまったりムードとは打って変わり、後半はひたすら大興奮の時間!
あっという間にお魚を獲り尽くし、無事体験は終了です。
港へ戻る間も、興奮冷めやらぬひとときとなり、「すごかったね」「いや楽しかった!」「なんか...凄い体験をした気がする」と思い思いに感想を喋り、船の中は大いに盛り上がりました♩

壮大な漁師さんの仕事を間近で見て、体験できる定置網漁体験は県内でもわずか!
ぜひ、やんばるの海で日々行われる“ホンモノ”の漁師体験にチャレンジしてくださいね。